最近のミニPC市場は、正直なところ少し混沌としています。
小型PCというだけで「高性能」を名乗る製品も多く、
スペックをよく見ると、ノートPC用CPUを積んだだけの箱だった…
というケースも珍しくありません。
そんな中で登場したのが
GMKtec NucBox K15 です。
このPCは、単なる小型PCではなく、
Intelの新世代CPU「Core Ultra」シリーズを搭載したミニPCとして登場しました。
いわゆる「AI PC」と呼ばれるカテゴリの製品です。
ただし、こういう言葉は往々にしてマーケティング用語でもあります。
なので今回は、少し冷静にこのPCの中身を分解して見ていきます。
GMKtec NucBox K15の基本スペック
まずは仕様を整理します。
主なスペック
CPU
Intel Core Ultra 5 125U
内蔵GPU
Intel Graphics
メモリ
DDR5 48GB(24GB×2)
ストレージ
NVMe SSD
拡張
M.2 2280 SSD ×3
外部GPU接続
Oculinkポート
OS
Windows 11 Pro
ミニPCとしては、かなり余裕のある構成です。
特に
- メモリ48GB
- SSDスロット3基
この2つは、同サイズのミニPCではなかなか見ない仕様です。
Core Ultraとは何が違うのか
このPCの一番の特徴は、やはり
Intel Core Ultra 5 125U
でしょう。
従来のCPUは
- CPU
- GPU
の2つで構成されていました。
しかしCore Ultraでは、新たに
NPU(Neural Processing Unit)
というAI専用演算ユニットが追加されています。
このNPUは、機械学習系の処理を
CPUよりも低消費電力で実行するためのものです。
例えば
- ビデオ会議の背景ぼかし
- ノイズ除去
- AI補正
- 画像処理
といった処理を、CPU負荷を抑えながら動かせます。
なお、このCPUのNPU性能は
約11 TOPS
とされています。
最近話題の Copilot+ PC(40TOPS以上) と比べると控えめですが、
ビデオ会議補正などの日常的なAI処理には十分なレベルです。
内蔵GPUは「Intel Graphics」
ここは少しややこしいポイントです。
Core Ultraには
Intel Arc Graphics
というGPU表記があるのですが、
それは主に HシリーズCPU の場合です。
一方、K15に搭載されている
Core Ultra 5 125U
は省電力な Uシリーズ。
そのため、GPU名称は
Intel Graphics
となります。
ただし、中身のアーキテクチャは
Arc系のXe GPUをベースにしています。
つまり
- 従来のIris Xeよりは高性能
- 軽いゲームや動画処理は普通に可能
という立ち位置です。
ハイエンドGPUではありませんが、
ミニPCとしては十分実用的な性能です。
メモリ48GBという余裕
ミニPCで一番ありがちな問題は
メモリ不足
です。
一般的な構成は
- 8GB
- 16GB
あたりが多く、
少し重い作業をするとすぐ限界が見えます。
しかしこのK15は
DDR5 48GB
というかなり余裕のある容量です。
この容量があれば
- 多数のブラウザタブ
- 動画編集
- 仮想環境
- AIアプリ
といった用途でも、メモリ不足で詰まる可能性はかなり低いでしょう。
ミニPCとしては、かなり贅沢な仕様です。
SSDスロットが3つあるミニPC
このPCのもう一つの特徴は
M.2 SSDスロットが3基あること
です。
小型PCの場合
- SSDは1つ
- 多くても2つ
という構成が一般的です。
それに対してK15は
最大3つのSSDを搭載可能。
なお、帯域構成としては
- 1基:PCIe 4.0 x4
- 2基:PCIe 4.0 x2
という仕様になっています。
速度に若干の差はありますが、
それでも 3枚積めるという拡張性 はかなり珍しいポイントです。
Oculinkというロマン装備
そして、このPCの一番面白い部分。
それが
Oculinkポート
です。
これは、外部GPUを接続するための高速インターフェースです。
つまり
普段は
静かなミニPC
として使いながら、
必要になれば
外付けGPUを接続してゲーミングPC化
することも可能になります。
もちろん、eGPU環境には多少のコストがかかりますが、
「小型PCなのに拡張できる」
というのは、なかなか魅力的な設計です。
GMKtec NucBox K15はどんな人向け?
このPCをおすすめできるのは、こんな人です。
おすすめ
- 小型PCでも性能を妥協したくない
- AI機能を試したい
- SSDを大量に積みたい
- 将来的にeGPUを使う可能性がある
逆に
注意点
- 本格的なゲーミング用途なら外部GPUが必要
- ミニPCとしては価格はやや高め
という点は理解しておいた方が良いでしょう。
まとめ|小さいけど、妙に本気なミニPC
GMKtec NucBox K15は、
- Core Ultra CPU
- 48GBメモリ
- SSDスロット3基
- Oculink対応
という、
ミニPCとしてはかなり攻めた構成になっています。
最近のミニPCは「小さいだけ」の製品も多いですが、
このモデルは
拡張性までちゃんと考えられている
珍しいタイプのPCです。
「小型PCでも、ある程度ちゃんとした性能が欲しい」
そんな人にとっては、
なかなか面白い選択肢かもしれません。

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